「中小企業診断士になりたいけど、どう勉強したらいいのか分からない」
「独学だと時間やお金はどれくらいかかるの?」
一次・二次あわせて合格率4~6%という、いわゆる「難関資格」の中小企業診断士試験では、その勉強内容やかかる時間・お金が気になるところですよね。
令和2年度の試験に合格した、ほやほや診断士のへいぽんが、実体験からその疑問にお答えします!
Contents
へいぽんの試験結果と実施記録、資格取得費用
試験結果
私の場合、令和元年度の一次試験に受かって二次試験に落ち、翌年の令和2年度の二次試験で晴れて合格しました。
その試験結果は以下のとおりです。
へいぽんの一次試験結果(令和元年度)
経済 | 財務 | 経営 | 運営 | 法務 | 情報 | 中小 | 合計 |
68 | 68 | 63 | 63 | 44 | 72 | 65 | 443 |
※成績開示の申請がまだのため、自己採点の結果です。
へいぽんの二次試験結果(令和元年度・令和2年度)
事例Ⅰ | 事例Ⅱ | 事例Ⅲ | 事例Ⅳ | 合計 | |
令和元年度 | 63 | 57 | 53 | 53 | 226 |
令和2年度 | 70 | 70 | 58 | 50 | 248 |
※成績開示をして確認した結果です。
一次試験は運よく受かって、二次試験は結構勉強したと思っていたけど合格ラインぎりぎりという・・・
勉強の実施記録
中小企業診断士の勉強をし始めたのは、令和元年(2019年)の2月から。
合格に至るまでの軌跡は以下のとおりです。
年月日 | 勉強内容 | 勉強時間 |
2019年2~6月 | 一次試験の範囲を視聴 | 50時間 |
2019年7月 | 一次試験の範囲を見直し、過去問解く(一巡) | 150時間 |
2019年8月 | 二次試験の問題を眺める | ほぼなし |
2019年9月 | 二次試験の過去問解く | 40時間 |
2019年10月 | 二次試験の過去問解く | 60時間 |
2020年6~10月 | 二次試験の過去問分析、過去問解く、苦手分野の本読む | 500時間 |
合計 | 800時間 |
他のサイトなどでも、だいたい勉強時間は1,000時間くらいだと思うので、平均的な時間ですね。
一次試験が200時間、二次試験が600時間というアンバランスさですが・・・
資格取得費用
「取得費用」とは受験手数料や実務補習受講料を含む、中小企業診断士になるために発生した費用を指し、私の場合だと以下のとおりです。
へいぽんの資格取得費用
項目 | 受講講座やテキストの内容 | 費用 |
一次試験 | スタディング 一次試験&二次試験対策 | 52,231円 |
一次試験 | スタディング 全国模試 | 2,896円 |
一次試験 | 受験手数料 | 13,000円 |
二次試験 | 「全知識&全ノウハウ」シリーズ 3冊分 | 9,680円 |
二次試験 | 「ふぞろいな合格答案」シリーズ 6冊分 | 12,440円 |
二次試験 | その他の参考書籍 9冊分 | 15,583円 |
二次試験 | TAC 模擬試験 | 8,000円 |
二次試験 | LEC 口述試験の対策集 | 1,100円 |
二次試験 | 受験手数料 2年分 | 34,400円 |
実務補習 | 受講料 | 163,600円 |
― | 合計 | 312,930円 |
一次試験の勉強費用(受験手数料を含まず)は55,127円、二次試験は46,803円で、おそらく大手予備校の相場が試験ごとで100,000円~250,000円と考えると、安上がりになりました。
予備校に通うと安くても20万円、高ければ50万円って・・・そんなにお金ない!
へいぽんの受講講座と使用テキスト
一次試験の勉強は「スタディング」のみ
中小企業診断士の一次試験は、「スタディング」のみでした!他の使用テキストなし!
その理由は以下のとおりです。
「スタディング」に決めた理由
- スマホとパソコンだけで完結する(どこでも勉強できる)
- 「マインドマップ(単元の内容を1枚でまとめたシート)」で見直しが楽チン
- 勉強した回数や時間をすぐに確認できて他の人の取り組みもわかる
- 値段が5万円位でかなりお得
もともと会計事務所に勤めていたので、財務・会計に加えて経営概論の知識があったことと、スマホとパソコンだけで完結する形式が気に入って選択。
実際に使った感想として、一次試験だけなら申し分なしで、特にマインドマップは重宝しました。
最後の追い上げで7月にテキストと過去問を一気にやったら、何とか受かったというミラクルを起こしてくれます。
二次試験の勉強は主に2つのテキストを使用
二次試験の勉強は・・・正直なところ悩みましたね。
初年度の勉強はスタディングの二次試験対策しか手をつけておらず、二次試験の特性も分からずままの惨敗でした。
その反省を活かして、令和2年度では情報収集をした上で主に2つのテキストと、他にいくつかの参考図書を使用。
へいぽんの二次試験対策テキスト
- 「全知識&全ノウハウ」シリーズ
- 「ふぞろいな合格答案」シリーズ
- その他参考書籍
ちなみに取り組んだ順番は以下の通りです。
へいぽんの取り組んだ流れ
- 知識を得る:「全知識&全ノウハウ」シリーズ
- 実践をする:「ふぞろいな合格答案」シリーズ
- 理解を深める:その他参考書籍
なお令和元年度の勉強内容は参考にならないため、ここからは令和2年度の試験勉強のみを書いています。
「全知識&全ノウハウ」シリーズ
まず「知識を得る」ために使用したのが、「全知識&全ノウハウ」シリーズです。
本当は2020年版を使用したのですが、ブログパーツを見つけられなかったので2019年版を記載しています。
どちらも独学で勉強するなら必須で、特に全知識は実務でも役に立つ内容です。
それと事例Ⅳの「全知識&全ノウハウ」。
事例Ⅳを強化するために何冊かテキストを購入しましたが、事例Ⅳはこの本以外はいらないんじゃないかと思います。
「ふぞろいな合格答案」シリーズ
続いて「実践する」ために過去問演習のお供として使用したのが、「ふぞろいな合格答案」シリーズです。
私の場合は、過去問を10年分解きましたので、その分だけを購入しました。
Amazonやら楽天やらメルカリやらと、至るところで探して何とか10年分集めました。
他の受験者と購入時期が被ると高値で購入することになるので、早めに購入するなどタイミングを見計らうことをおすすめします。
あと私は買いませんでしたが、10年分を1冊にまとめたものを購入すると安上がりですよ!
その他参考書籍
その他、いくつか補助テキストとして読んだ書籍をご紹介します。
「全知識&全ノウハウ」や「ふぞろいな合格答案」を読むよりも先に、まず二次試験とは何ぞやを知るために購入した本です。
この本は手に入れるのがめちゃめちゃ大変だったけれども、読んでみたら案外普通でした。
結構古い本なので、無理をして手に入れなくてもいいと思います。
「事例Ⅳの全知識&全ノウハウ」の発売日まで勉強するために購入した3冊です。
「30日完成!事例Ⅳ合格点突破 計算問題集」は演習量もあって使えましたが、他の2冊はあまり参考になりませんでした。
というものの、「事例Ⅳの全知識&全ノウハウ」があれば、これら3冊を購入する必要はないと考えます。
すぐに経営理論を確認したいと思って購入した1冊です。
二次試験対策に役立ったとかそういうレベルではなく、「世界標準の経営理論」と書かれているとおり内容が深いです。
私の頭の問題でもありますが、一読しただけでは理解ができず、何度か読むうちに少しずつ分かっていきました。
事例Ⅱの得点に伸び悩んだ時期に、試験の作成者の一人が岩崎邦彦氏ということでこれらの本を買いました。
中小企業のマーケティング方法については勉強になりましたが、似たような内容が書かれていますので、「小が大を超えるマーケティングの法則」だけで良かった気がします。
事例企業のイメージを膨らませる、予想するために、試験2週間前に購入した本です。
試験ではヒラメキにつながりませんでしたが、試験前に心を落ち着かせるには中々いいですよ。
あとは月刊「企業診断」で事例Ⅳが取り上げられていた号を購入しました。
おわりに
中小企業診断士に挑戦しようと思ってから早2年。
勉強し続けるほど資格を取りたいという気持ちが強くなる一方、どうやって勉強したらいいのか最後まで悩んでいた気がします。
そんな中でも二次試験に合格できたのは、結局のところ、最後まで迷わずに勉強し続けたからだと思うんですよね。
あと勉強をしていると自分だけが取り残されていくような気がするかもしれませんが、自分を支えてくれる人に感謝をしながら、自身の成長を楽しんでいくことをおすすめします。