「中小企業診断士の二次試験って、どうやって勉強したらいいのかな?」
「お金がないので予備校に通わずに独学で資格勉強するつもりだけど、周りはどんなことしてるの?」
私へいぽんは独学で中小企業診断士の二次試験に挑み、令和元年度に落ちて、翌年の令和2年度に受かりました。
令和元年度と令和2年度では試験に対する準備は全く異なり、振り返ると初年度はなぜあんなにも楽観的だったのだろうと悔やまれますが・・・
これから試験勉強に取り組もうと考えている方に対して、私が両年度での取り組みを比較して合格に必要だと考えることをお伝えします。
Contents
二次試験を合格するために必要な3つのこと
まず私の令和元年度と令和2年度の成績についてです。
科目 | 令和元年度 | 令和2年度 | 点数の差 |
事例Ⅰ | 63 | 70 | +7 |
事例Ⅱ | 57 | 70 | +13 |
事例Ⅲ | 53 | 58 | +5 |
事例Ⅳ | 53 | 50 | -3 |
合計 | 226 | 248 | +22 |
試験終了後の手ごたえは、令和元年度は全くありませんでしたが、令和2年度は事例Ⅳ以外は今まで過去問・模試を解いてきた中で一番の出来だと感じました(それでも事例Ⅲは58点ですが・・・)。
なんだかんだでいつも本番には強いんです、と自負してみる。でも、ギリギリ。笑
また両年度に使用したテキストや勉強時間、過去問を解いた回数などを比較してみました。
項目 | 令和元年度 | 令和2年度 |
使用テキスト | スタディングの二次試験対策のみ | 2次試験合格者の頭の中にあった全知識&ノウハウ、ふぞろいな合格答案、その他書籍 |
勉強期間 | 9~10月 | 6~10月 |
勉強時間 | 約100時間 | 約500時間 |
過去問を解いた回数 | 10回 | 20回 |
模試の実施回数 | 0回 | 1回 |
そして両年度を振り返ってみて、合否を分けたポイントは以下だと考えました。
二次試験の合格に必要なこと
- しっかりと情報収集をする
- 計画を立てて十分な勉強時間を確保
- 解答の再現性にこだわる
それでは、一つ一つ説明をしていきます。
しっかりと情報収集をする
当たり前のことだろうと思われるかもしれませんが、時間がないと焦って怠ることもあり、特に予備校なども通わずに独学で一次試験に合格した場合に考えられます。
一次試験と二次試験の性質は全く異なり、二次試験で試される能力が何かということを知らなくてはいけません。
私の場合は最後の追い込み勉で1次試験に合格してしまい、「この勢いで二次試験もいけるだろう」と、ろくに調べもせずに過去問をただ解くだけでした。
その結果、10年分の過去問を解いて何となく二次試験というものが分かっていたものの、解答者の意図や与件文のヒントも意識せずに感覚だけで解いて惨敗。
惨敗した経験から2年目は同じ想いをしたくないと考え、早いうちから情報収集に力を入れたのです。私の情報収集先は以下のとおりです。
へいぽんの情報収集先
- 書籍(ふぞろいな答案分析、全知識&ノウハウ、世界一やさしい答案作成術)
- ブログ(一発合格道場、ふぞろいな合格答案、タキプロブログ)
私の場合、予備校にも通わず、周りに中小企業診断士の勉強をしている人もいない、という状態でしたので、誰かと話して情報を得るということを全くしませんでした。そもそも、自分自身がインドアで、家族や気の置ける友人以外は極力話しません(そんなんで、中小企業診断士だいじょうぶか?)。
効率的な情報収集であれば予備校の方がいいかもしれませんが、独学で書籍・ブログでも自分の頭で取捨選択し、実践してみて知恵がつくというのもいいですよ。
計画を立てて十分な勉強時間を確保する
あくまで個人的な意見ですが、中小企業診断士の二次試験は生半可な勉強では受からず、確保できる時間とにらめっこしながら計画的に進めていかなければなりません。
とにかく問題を解くではなく、段階的に能力の向上を図り、試験当日に最高の状態に持っていけるような計画を立てることから始めましょう。
ただただ問題を解くだけでは「二次試験脳」を作ることはできず、勉強に「ねらい・目標」を作り、その「ねらい・目標」が達成されたら次の勉強と、段階的に進めた方がいいと考えます。
私の場合における、勉強の「ねらい・目標」とスケジュールは以下のとおりです。
勉強の「ねらい・目標」とスケジュールの例
スケジュール | 内容 | ねらい | 目標 |
6月 | 情報収集 | 二次試験の基礎知識をつける | 体験記を10人分読む、二次試験の狙いを把握する |
6~7月 | 事例Ⅳを毎日解く、1日1事例で復習に時間をかける | 二次試験を解くための基礎能力をつける | 過去問5年分 |
7~8月 | 1日2事例で採点する | 解答を書く力をつける | 過去問5年分 |
9~10月 | 本番を想定して、1日4事例を解く | 時間通りに解けるだけでなく、時間配分も意識させる | 過去問10年分 |
10月 | 参考書籍を読む | 過去問を解く中で把握した苦手の知識増強 | 苦手範囲の関連書籍を最低でも2冊読む |
もっと徹底した人もいるかもしれませんが、私は性分が大雑把で、今回の試験では今までにないくらい考えて取り組んだと思ってます。それで、こんくらい。笑
また私の場合は養成課程に進む道はなく、今回の試験に落ちたら1次試験から再スタートであったため、何としても受かりたいと可能な限り勉強に専念しました。
そのため仕事や家庭と並行しながら二次試験に受かったという方は、ほんとにすごいなと思います。
解答の再現性にこだわる
二次試験に合格した人の体験記を読むと、「早めに解答プロセスを確立した」「まずは過去問分析をして思考プロセスを学んだ」という声がいくつもあります。
模範解答が公開されない二次試験においては、どれだけ角度の高い答案を再現性を持って作成できるかが肝です。
私が再現性を高めるために取り組んだことは以下のとおりです。
へいぽんの再現性を高める施策
- オリジナルの解答プロセス作成
- ふぞろいな合格答案をベースとした過去問見直し
どちらも未公開記事として作成し、いつでもスマホで確認できるようにして、少し時間が空いたときに見直していました。最後に関連記事で載せますので、ご興味ある方はご覧ください。
おかげで解答プロセスも一定となり、過去問の解答でもある程度の再現性を確保。
加えて実務補習に取り組む中でも、現状分析や課題抽出、改善策の提示といった流れは活かされています。
資格とっても実生活に活かせないことがほとんどなのですが、中小企業診断士試験においては勉強自体に意味があったと感じました。
今だから言える受験者におすすめしたいこと
模試は必ず受けるべし!
「合格に必要なこと」以外に私が受験生の方におすすめしたいのは、「模試は必ず受けるべし」だけです。
私が感じた模試を受けるメリットは以下のとおりです。
へいぽんが感じる模試のメリット
- 解説が丁寧でわかりやすい
- 辛めの採点でモチベーションがあがる
- 自分の現在地がわかる
個人的に一番良かったなーと思うのは、「解説が丁寧でわかりやすい」です。
模範解答が公開されない二次試験では誰もが手探りで勉強をしますし、独学者にとっては特に問題・模範解答・解説があるのはありがたいでしょう。
私が受けた最初で最後の模試は8月末で、6月から勉強し始めて少しずつ悪い意味で慣れてきた時期でした。
その時に模試を受けて解説で「なるほど、マーケティングはそう考えるのか」と思い、採点答案から「全然ダメじゃん」となって勉強し直したという想い出?があります。
自分の順位もわかるので、何度も受けて定点観測すると解答力もモチベーションも維持・向上できるでしょう。
ということで独学で二次試験を突破するなら、必ず模試は受けてください!
おわりに
私の場合、一次試験にすんなり受かってしまったものの二次試験で一回落ち、崖っぷちの中で二次試験の合格を勝ち取りました。
半年は二次試験のことだけを考えて日々を過ごしてましたし、他の人に比べるとかけた時間も多かったことでしょう。
そんな中で合格してみていえるのは、「しっかりと本腰を入れてよかった」ということです。
色んな資格を受けてきたものの、ここまで勉強したのは大学受験位だったので、少しは自信がつきましたし、資格を取ることで考える将来も変わりました。
これからは即15日間の実務補習を受けて登録し、晴れて中小企業診断士として独立します。
限りある人生、挑戦し続けるものにしていきたいですね。