国内旅行実務

【独学者向け】旅行業務取扱管理者 試験|国内旅行実務「JR料金の計算」

JRに乗った場合、営業キロ等で計算される運賃に加えて、提供されたサービスに応じて料金を支払います。

JR料金の計算については以下のとおりです。

 

「JR料金の計算」の学習内容

  • 基礎知識:料金の種類、料金計算ルール、料金の適用
  • 特急料金:特急料金の種類、特急料金の変動、新幹線の運行区間・直通区間
  • 他の料金:急行料金・座席指定料金、グリーン料金、寝台料金

 

特急料金や急行料金など、旅で全国各地に行くのでなじみ深い名称です。もちろんグリーン料金は、めったに支払う機会がありませんでしたが・・・

料金の種類や計算ルールなど基本的な知識から、寝台列車の個室料金など細かい部分を学んでいきます・

 

基礎知識

JR料金の基礎知識として、「料金の種類」「料金計算の基本ルール」「料金の適用」を学びます。

料金の種類

料金の種類

  • 特急料金
  • 特別車両(グリーン料金)
  • 寝台料金
  • 急行料金
  • 座席指定料金

試験で取り上げられるのは主に「特急料金」「グリーン料金」「寝台料金」です。

料金計算のルール

各種料金を計算する場合に共通のルールは2つです。

料金計算の基本ルール

  1. 乗車する列車ごとに計算
  2. 営業キロを使って計算

 

運賃は行程が片道で連続していれば目的地までの距離を通算して一括で計算するに対し、料金は乗車する列車1つごとに計算します。

また各料金は営業キロに基づいて計算されていて、乗車区間に地方交通線が含まれていても営業キロ以外の距離は使用しません。

 

料金の適用

料金は乗車する列車の種類や設備に応じて以下のように適用されます。

 

利用する列車ごとに必要な料金

特急列車 急行列車 普通・快速
普通車指定席 指定席特急料金 急行+座席指定 座席指定料金
普通車自由席 自由席特急料金 急行料金 不要
グリーン車指定席 指定席+グリーン 急行+グリーン グリーン料金
グリーン車自由席 急行+グリーン グリーン料金
寝台車 指定席+寝台 急行+寝台

 

当然のことながら上記の料金とは別に運賃も支払わなければなりません

 

特急料金

特急料金の種類

特急列車に乗車するときに支払うのが特急料金で、「新幹線用」と「在来線用」があります。

 

新幹線用の特急料金
駅間ごとに定められ、JRの時刻表では階段状の料金表で表示される

 

JRの時刻表では以下のような階段状の料金表で示されています。

 

在来線用の特急料金
乗車する区間の営業キロで計算される

 

乗車区間によってA特急料金とB特急料金の2種類が適用され、乗車区間がAとBの両表にまたぐ場合は全体にA特急料金が適用されます。

 

特急料金の変動

特急料金の変動についてまとめると以下のとおりです。

 

通常期 繁忙期 閑散期
普通車指定席 所定の料金 +200円 -200円
普通車自由席 -530円 -530円 -530円
グリーン車 -530円+グリーン -530円+グリーン -530円+グリーン
寝台車 -530円+寝台料金 -530円+寝台料金 -530円+寝台料金

 

普通車指定席特急料金は、乗車日によって料金額が変動し、通常期の料金を基準として「繁忙期」には200円増し、「閑散期」には200円引きとなります。

 

また特急料金は「普通車指定席を利用する」とされるため、自由席だけでなくグリーン車・寝台車を利用する場合、「通常期の普通車指定席特急料金の530円引き」となるのです。

 

新幹線の運行区間・直通区間

各社の運行する新幹線と運行区間、主な列車は以下のとおりです。

 


参照:Wikipedia

 

7つの新幹線はJR北海道・東日本・東海・西日本・九州のJR5社によって運航されていて、2つの会社にまたがり新幹線が直接運転している区間があります。

 

新幹線が直接運転する区間

  • 鹿児島中央-博多-新大阪―東京-新青森-新函館北斗
  • 金沢-上越妙高-東京

 

上記の区間では目的地まで直通する新幹線がないため、途中駅(博多駅、新大阪駅、東京駅など)で新幹線を乗り継ぐのです。

 

また東北・東海道・山陽新幹線の運行区間内で、最速型の新幹線の指定席を利用するときの特急料金は、最新型以外の料金よりも高く設定されています。

 

一方で自由席特急料金は、「最速型」「最速型以外」のいずれも同額です。

 

他の料金

急行料金・座席指定料金

特急列車でグリーン車・寝台車などを利用する場合は530円引されるのに対し、急行料金は自由席が基準であるためグリーン料金・寝台料金は追加となります。

 

また急行列車で普通車指定席を利用する場合、適用されるのは座席指定料金です。

なおどちらの料金も小児は大人の半額です。

 

グリーン料金

グリーン料金はグリーン車を利用する場合に支払い、利用区間の営業キロによって算出されます。

特急(新幹線を含む)・急行用と普通列車用の2種類があり、指定席・自由席のどちらも同額です。

 

寝台料金

特急・急行列車の寝台車を利用するときには寝台料金が必要となり、現在の定期運航している列車のうちで設備を備えているのは2列車のみです。

 

寝台車の設備を備える列車

  • 特急(サンライズ瀬戸)/東京-高松間
  • 特急(サンライズ出雲)/東京-出雲市間

 

どちらも1人用寝台用個室、2人用寝台個室のほかに指定席特急料金を支払うことで利用できる普通者指定席の設備があります。

 

また寝台の同時利用について、「大人2人」以外の組み合わせであれば、2人で1台の寝台
を同時に利用することが認められるのです。

 

寝台1台を同時利用できる組み合わせ

利用形態 運賃 特急料金・急行料金 寝台料金
大人1+小児1 大人1+小児1 大人1+小児1 1台(1人)分
大人1+幼児1 大人1 大人1 1台(1人)分
小児1+小児1 小児2 小児2 1台(1人)分
小児1+幼児1 小児1 小児1 1台(1人)分
幼児1+幼児1 小児1 小児1 1台(1人)分

 

設備定員が複数の個室を利用するときの料金

個室には「普通個室」「グリーン個室」「寝台個室」の3種類があり、すべて個室単位で発売されます。

 

個室を利用する場合の運賃・料金をまとめる以下のとおりです。

利用設備 運賃(乗車券) 特急料金 グリーン個室料金
普通個室 実乗車人員分 実乗車人員分
グリーン料金個室 実乗車人員分 実乗車人員分 グリーン個室1室分
2人用寝台個室 実乗車人員分 大人2人分 個室寝台×定員分

 

確認テストしました!

結果は・・・8問中5問正解!

料金の計算において、小児の取扱い(特急料金は半額、グリーン・寝台は同額)や寝台1台の同時利用、個室を利用する場合の運賃・料金など、結構あやふやだなあと思いました。

表だけでも、何度も見直せるようにしよう・・・

まとめ

ここにタイトルを入力
  • 料金計算の基本ルールは、「列車ごと」「営業キロを使う」
  • 小児料金について、特急料金・急行料金・座席指定料金は半額、グリーン・寝台は同額
  • 個室利用について、2人用個室寝台は運賃は実乗車人員分、料金は大人2人分、個室料金は定員分

運賃の計算が終わって「料金も覚えること多そうだな・・・」と構えていましたが、基本的にはポイントを抑えれば問題なさそうです。

今回の確認テストで間違ってしまった、寝台1台を同時利用できる組み合わせや個室利用の運賃・料金をしっかりと見直します。

 

今回の旅先「徳島県 上勝町」

当時の私は社会課題をビジネスで解決している事例に興味があって、中でも「葉っぱビジネス」で有名な上勝町にどうしてもいきたい!と思っていました。

繁忙期から繁忙期の間である4月の土日を利用して、やってきました徳島県。
徳島市で原付を借りて、無謀にもお遍路さんまがいのことをしながら、上勝町に向かうという強行スケジュールを結構したのです。

日頃の行いが良いのか?天気にも恵まれて、美味しい徳島ラーメンも食べながら上勝町への道のりを楽しんでいましたが、近道のために利用した山道では迷子になって、民宿にたどり着いたのが9時前という・・・夜の山、怖かったな。

2日目は綺麗な川に加えて、日本の棚田100選にも選ばられる「樫原の棚田」もあって、日本の美に感動しました。

そして大満足で高速バスに乗ろうとしたとき、気付いてしまったのです。
「葉っぱビジネスのこと、すっかり忘れていた・・・」

最高の旅でした。