旅行業務取扱管理者

【独学者向け】旅行業務取扱管理者 試験|標準旅行業約款「団体・グループの取扱い」

社員旅行や修学旅行などの団体旅行では「幹事役」が任命されさたり、少人数でも旅行業者とはやり取りするのは代表者一人だったりするケースを想定した「団体・グループの取扱い」。

本規定は「企画旅行契約」や「手配旅行契約」などの各約款で定められています。

 

「団体・グループの取扱い」学習内容

  • 団体・グループとは:定義、契約責任者
  • 契約成立の特則:契約の成立に関する例外
  • 構成者の変更・添乗サービス

 

各契約での共通点・相違点を意識しながら、勉強していくと覚えやすそうです。

ボリュームもあまりないので、しっかりと理解していきましょう!

 

団体グループとは

定義

団体・グループ契約とは、同じ行程を同時に旅行する複数の旅行者の中に責任ある代表者(契約責任者)を定めて申し込んだ各契約をいい、旅行業者は「団体・グループ」の規定を適用します。

 

学校の修学旅行や社員旅行などの団体旅行や、家族や友人同士などの比較的小規模なグループ旅行では、「幹事役」なる人がいて旅行業者とやり取りをするケースがほとんどです。

 

そのような場合に、「団体・グループ」の規定が適用されます。

 

なお「複数の旅行者」とは具体的に「2名以上の旅行者」を指し、旅行者が2名の場合でも団体・グループとして扱うことが可能です。

 

契約責任者

団体・グループ規定の登場人物

契約責任者 団体・グループの責任ある代表者
構成者 契約責任者以外の団体・グループを構成する旅行者

 

契約責任者の果たすべき役割は以下のとおりです。

 

契約責任者の役割

  1. 旅行業者は、契約責任者が旅行契約の締結に関する一切の代理権を有しているものとみなし、旅行業務の取引は契約責任者との間で行う
  2. 契約責任者は旅行業者が定める日までに、①企画旅行は構成者の名簿、②手配旅行は構成者の名簿または人数を、旅行業者に提出(通知)しなければならない
  3. 旅行責任者が構成者に対して現在または将来負う債務・義務については、旅行業者は何らの責任も負わない
  4. 契約責任者が団体・グループに同行しない場合、旅行開始後は事前に契約責任者が選任した構成者を契約責任者とみなす

 

上記の文を読んでいると、会社員時代に社員旅行で幹事だったことを思い出します。

受注型企画旅行で名簿を提出するのに、めちゃめちゃ時間がかかりましたね。

しかし200名ほど構成者がいた旅行に、一般社員が契約責任者になるのはおかしいよな。
・・・は!では別に契約責任者が!?!?とか思っています。

 

契約成立の特則

受注型企画旅行契約または手配旅行契約の場合、旅行業者は申込金の支払いを受けることなく旅行責任者との契約締結を承諾することがあります。

 

この契約成立における例外を適用する場合、旅行業者は「申込金の支払いを受けずに契約を締結することを承諾する」旨を記載した書面を交付するのです。

 

旅行業者が契約責任者にこの書面を交付したときに契約が成立します。

 

なぜ申込金を受理せずに契約成立ができる例外規定が設けられているかというと、団体・グループ旅行では継続的に取引をしているケースが多く信頼関係があるからです。

 

たしかに社員旅行のときも申込金は後払いで、高額の請求書が届いたのを覚えています。

今思えば楽しかったですけれども、当時は通常業務と並行して取り組んでたから大変でした。

しかしその経験もあって、ツアーガイドや旅行契約を立てる楽しさを知りましたし、何より色んな人から「ありがとう」と言われるのは嬉しいですね。

 

構成者の変更・添乗サービス

「構成者の変更」と「添乗サービス」は手配旅行契約のみの規定です。

 

なお企画旅行では「構成者の変更」には「旅行者の交替」が適用され、添乗サービスは旅程管理の一部として扱われます。

 

構成者の変更

契約責任者から構成者変更の申し出があったとき、旅行業者は可能な限り対応します。
なお変更によって生じた旅行代金の増加または減少、変更にかかった費用は構成者負担です。

添乗サービス

旅程管理責任の手配旅行契約では、契約責任者からの求めにより団体・グループに添乗員を同行させ、「添乗サービス」を提供することがあります。

 

手配旅行契約における添乗サービス

  1. 旅行サービスの内容は、原則、あらかじめ定められた旅行日程上で団体・グループ行動を行うために必要な業務とする
  2. 添乗員が添乗サービスを提供する時間帯は、原則、8時から20までとする
  3. 旅行業者が添乗サービスを提供する場合、契約責任者は所定の添乗サービス料を支払わなければならない

 

企画旅行では旅行業者の義務である旅程管理の一部として添乗員が同行しますが、手配旅行では旅程管理の義務がないため、別に「添乗サービス」という表現を使って業務も限定させているようですね。

 

確認テストしました!

結果は・・・7問中5問正解!ボリューム少ないから問題ないと思ったら難しかった。

間違った・悩んだ箇所は以下のとおりです。

  • 団体・グループ契約で申込金の支払いを不要とする特則が設けられているのは、受注型企画旅行契約と手配旅行契約のみ
  • 構成者の名簿提出は「旅行業者の定める日」(15日前ってなんだ!)
  • 契約責任者が構成者に負う債務・義務について、旅行業者は何も責任を負わない

日数や期限は回を重ねるごとに、ごちゃごちゃしてきます・・・どうしよう。

まとめ

団体・グループの取扱い
  • 団体・グループ契約とは、同じ行程を同時に旅行する複数の旅行者の中に責任ある代表者(契約責任者)を定めて申し込んだ各契約のこと
  • 団体・グループ契約の規定では契約責任者と構成者がいて、契約責任者の果たすべき役割は4つある
  • 受注型企画旅行契約と手配旅行契約では申込金の支払いを受けることなく契約の締結を承諾する特約あり

 

社員旅行で幹事役を経験したことから、身近に感じられ勉強しやすかったです。
ただ契約責任者の役割を知ったときには、「え?結構、大変じゃない?債務・義務の責任を負うこともあるの?」なんて思いました。
どちらの立場になるにせよ、気持ちいい旅行にするため協力したいものです。

 

今回の旅先 「高知県 室戸市」

5年勤めた会社を退職すると決め、気分転換に年末年始で高知・大分・山口の弾丸ツアーに行ったときのことです。

初めに訪れた高知ではICOKAが使えないことに驚き、そして一瞬にして好きになりました。

東西に長い高知を楽しむべく、レンタカーを走らせてたどり着いた最東端・室戸市。
世界ジオパークに認定された室戸ジオパークがあり、自然の景観美を楽しむことができます。
それと空海が居住をしたと伝えられる「御厨人窟(みくろど)」もあり、「空海」の法名を得た場所をみたいと立ち寄りました。

同じ場所に訪れたからといって同じことを思うわけでもなく、見終わったら日常にただ帰っていくのです。それでもいいのです。